奈良県に弥生時代初期の糸魚川翡翠勾玉を訪ねてみた。


奈良県は美しい糸魚川翡翠の勾玉がたくさん発掘されている地のひとつです。上の写真は出雲型の糸魚川翡翠です。片方の穴が小さくなって、片側から穴あけをしているのが特徴。

 


上記のはとても珍しい。褐鉄鉱容器に糸魚川翡翠の勾玉が2つ入って土器で蓋をしたもの。住居跡ではなく、神事を行う神聖な地から発掘されたことから、先代の巫女が亡くなられた時に使っていた勾玉を天然の器である褐鉄鉱の中に入れて、土器で蓋をして、埋めることで、その地を歴代巫女たちが護り続ける意味があったとされます。土地の霊力を上げる儀式だったのかもしれませんね。

 


この鮮やかなロウカンの糸魚川翡翠勾玉、本当に美しかったです。下から照らしてるので反射して見づらいですが、非常にキレイで、穴あけから磨きまで完璧な勾玉でした。おそらく高志国の玉造から来た勾玉かと思われます。

シャーマニックな儀式の風景も展示してあり非常に興味深く、勉強になる滞在でした。学芸員のスタッフの皆様、撮影にも協力いただきありがとうございます。新しい情報と素敵な写真がたくさん。またお邪魔します。